開発秘話

ラカントの開発秘話

第4回 羅漢果の抽出方法

バイオケミカル研究所
博士(応用生命科学)
村田雄司

羅漢果の栽培方法については第3回でお伝えしましたように、花に一つ一つ花粉をつけ、収穫する際にもまた一つ一つ丁寧に手で収穫します。

このように羅漢果栽培は、植えつけてから収穫するまで数百日もの長い期間を要するので、化学合成の甘味料(人工甘味料)と比べて途方もない労力が必要です。

一般的な果実や野菜は、収穫した後、直ちに市場に出すことができますが、羅漢果は収穫した後に大切な"抽出作業"が待ちかまえています。

トラックで運ばれてきた膨大な量の羅漢果の実は、たとえ無農薬栽培と言えども、粉塵や糞等がついている可能性がある、十分に"水洗"(※写真)した後、数十トンもの"抽出装置"(※写真)に投入します。使用する水は当然ですが全て"精製水"を用います。 羅漢果は、焙煎などの前処理をすることなく、新鮮な果実のままで"熱水抽出"して、羅漢果エキスを作りだします。その後、濃縮装置によって羅漢果エキス中の水分を留去して濃縮します。この時、あまり加熱を続けると、羅漢果エキスは熱の影響で風味が劣化することがあるので、真空濃縮する"低温濃縮法"を採用しています。このようにして得られた新鮮果実から得られた羅漢果エキスは、とても甘く、羅漢果特有の香りを放つまろやかな羅漢果エキスが出来上がります。

羅漢果のような植物由来の甘味料は、ワインのビンテージのように毎年安定した収穫が保証されているわけではありません。特に羅漢果栽培は、途方もない労力と経費が大きく、化学合成甘味料の甘味質より決して良好とは言えませんが、ヒトに対する安全と安心には変えられないと確信しています。

羅漢果エキスとは、通常、このようにして得られた抽出物を指しますが、私たちは、この抽出エキスに含まれる甘味成分だけを高精度に取り出す技術を見出し、「高純度羅漢果配糖体」と呼ばれるお砂糖の数百倍もの甘味強度をもつ高純度羅漢果エキスの入手に成功しました。

この精製技術については、次回ご紹介させていただきます。

第3回 羅漢果の栽培方法

第5回 羅漢果・甘さの秘密 ~甘味の強度と質の解明~